葛繊維採り方メモ

葛繊維

葛の繊維採りが夏の恒例行事になって3年目をむかえました。効率の良いつるの採取方法や気をつけることなど、自分的なコツがいろいろわかってきたのでまとめます。

つるの採取時期

私の地域(関東)では5月中旬〜6月が葛のつる採取の適期。これより早いと繊維が柔らかく切れやすい。時期を過ぎると茶変や木質化が進み、繊維のつやがなくなりもろく切れやすくなる。また繊維の間に茶色いホワホワが発生して繊維に絡まり、洗うのも大変になる。

つるの採取場所

(植物の採取が許可されていることは大前提として、)採取場所は坂がよい。坂を下るように葛のつるがまっすぐ伸びながら成長することが多く、絡まりが少なくて採りやすい。平地でこんがらがったり他の草を巻き込んでいる葛を解いて採取するのは大変だし時間がかかる。

良いつるの見分け方

緑色で太くまっすぐで瑞々しく、枝分かれしていないつるを選ぶ。

◎良いつる。緑色で小指ほどの太さ。

◯良いつるの紫色バージョン。日が当たらないために繊維がやや柔らかいがこれもよい。

△茶変や枯れている部分は繊維にも色がついている。色だけでなく強度もやや落ちる。

×木質化した箇所は繊維がもろく切れやすい。

良いつるを効率良く集める

手近なつるを引っ張って採ろうとすると途中でぷちんと切れてしまう。つるの先の方はまだ若く細いので、できれば根元から太いつるを採取した方が効率が良い。表面でモサモサと茂っている葉をかき分け、地面近くのつるを観察する。太くてまっすぐしたつるを見つけたらそのつるの根元を辿り、出来るだけ根元で近いところでカットする。カットした根元側からつるを引き出すと、途中で切れることなく採取することができる。

取り出せたつるを全部持ち帰るのではなく、良いところだけ選別する。若すぎたり育ちすぎたつるは洗うのにも手間がかかるので、思い切って捨てた方がのちの効率が良い。つるの先の若い部分を引っ張ってみて、ぷつんと切れる部分は繊維が弱いので使わない。根元の木質化しかけている部分もカットする。葉を落としてつるを巻いて持ち帰る。

つるのまとめ方

つるを巻く際、ほどいた時にチュルルル!と絡まってしまうことがある。8の字巻きという巻き方をするとほどいたときに絡まらない。

右側に1回巻いたら次は左側に1回巻く。右、左、右、左、、、と交互に巻く。

イネ科の草の採取

つるの採取時、発酵に使うイネ科の草も刈っておく。葛のつると同じくらいの量あると良い。

なんとなく好きでよく使う草。シュッとしていて穂が小さめ。草の良い香り。

発酵

家に帰ったら採取したつるをゆでる。だいたい15分。途中で上下を返して火の通りを均一にする。

茹で上がったら30Lくらいの大きなビニール袋のなかにイネ科の草を敷き詰める。程よく葛のつるが草に触れるように、葛のつる、草、葛のつる、、、と交互に重ねる。最後に草を重ねる。

ビニール袋の口を結ぶ。口が開いていてつるが乾燥すると、発酵後その部分だけ表皮を取り除くのに手こずってしまうので気をつける。

ベランダで5日ほど放置しておくと発酵が完了する。気温は20度〜30度くらいのばらつきがあっても発酵日数には影響はないようだった。葛のつるの表面にふんわり白いものが発生していて、なでてするりと表皮が取れたら発酵は成功している。

今もこの白いホワホワはちょっと怖い。

繊維を洗う

まずは表皮を水の中でこそげとる。発酵がうまくいっているとシャワーをあてるだけでするりと取れる。だいたいの表皮が取れたら芯から透明の繊維(靭皮)を外す。水を替えながら繊維を洗う。

あらかた外皮を取り除いたところ。このあと芯から繊維を外す。

洗い終わり。緑がかっている。

乾かすと白くなる。

繊維の選別

乾いた繊維をほぐして選別する。このあと糸を紡ぐにしても繊維のまま使うにしても、良いところをより分けておくとあとの仕事が楽。絡まっているところを解いたり半端に避けているところを分けたりする。洗いで取りきれなかった外皮は水で濡らして爪でしごいて取り除く。軽く引っ張ると節の部分で切れることがある。切れる部分は今のうちに切れさせておく方が良い。(使っている時に切れたら大変)また繊維の弱いところや汚れているところも取り除く。

繊維は太い側と細い側を揃えて束ねる。わたしはあとで紡ぐことを考え、長さ別に分別しておく。

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